10年振りにリニューアルされたヤマハの “Lシリーズ” アコースティックギター。
その新しくなったLシリーズで “LS56” と “LJ56” の田中彬博モデルを作って頂くことになり、
今日はネックシェイプの確認に浜松にあるヤマハミュージッククラフトにやってきました。
木工担当の栗 公房さん。今のメインで使っているLJ66カスタムのネックも担当してくれた方です。
僕の手に合わせて、僕がネックを握っては栗さんが少し削り、また握っては少し削り…の繰り返しで、
僕の手にぴったりのネックが2本完成しました。さすが、職人の技!!
2本の完成は5月〜6月とのこと。デザインも操作性にもこだわった新しいヤマハのカスタムギター。完成が本当に待ち遠しい!!
ライブでお目見えするのも楽しみにしていて下さい☆
そして今日は、胸があつくなるような再会がありました。
同じヤマハのクラフトでエレキギターの木工を担当している鶴蒔(つるまき)祐司さん。
実はこの方は、僕が小学校の頃、大工の左官(壁塗りの職人)の棟梁だった僕のお父さんの元で働いていたお弟子さんでした。
僕は『祐司のお兄ちゃん』と慕っていて、僕を弟のように可愛がってくれていました。
その祐司さんが “ギター製作の道に進みたい” と一念発起して大工を辞め、
僕が13歳の時に祐司さんがギター製作の専門学校で初めて作ったエレキギターを、ギターを始めたばかりの僕にプレゼントしてくれました。
僕はそのエレキギターを弾いて、練習を始めたんです。
その後、祐司さんがヤマハに就職されたことは聞いていましたが、
今日ようやく、クラフト工房でギターを作る祐司さんと再会することができました。
『親方(僕のお父さん)に会っていなかったら、今の僕はいないよ』と言った祐司さんの目に、
涙が浮かんでいたように見えたのは気のせいじゃなかったと思います。
『でも祐司のお兄ちゃんがいなかったら、僕も今日ここにいないよ』と応えた僕も思わず目頭があつくなった。
でも多分、今日のこの写真を見て一番泣いちゃうのは僕のお父さんかも知れません。